深夜の個人指導


わかる人にはバレバレな、以前使ったネタのリメイクです(^_^;。
ぇちいモンを書く練習か……と、生温かい目で遠巻きに見守ってやってください(汗)。


「あの、センパイ……。今日はすみません。忙しいのに……。」
「なに、エンリョは要らねえ。他ならぬコネコちゃんの頼みだからな。じゃあ、早速始めるか?」

 神乃木がいつもの通り少し皮肉な笑みを浮かべる。千尋は、見慣れているはずの顔が急に眩しく感じられたとでもいうように、顔を赤らめて目を反らした。

「……神乃木さん。あの、私……ホントに、こういう事、初めてで……。」
「大丈夫だ。オレに任せていれば、そんなに難しいことじゃねえさ。気楽にやろうぜ……コネコちゃん。」
「……はい。よろしくお願いします……。」

 それでも千尋はまだ緊張したふうだったが、神乃木の目を見て小さくうなずいた。

「じゃあ、始めるぜ。いいか、コネコちゃん……こういう事に、決まったやり方ってやつは無え。自分の感じるままに、ダイタンにやってみればいいんだ。まずは、アンタの好きなようにやってみな。」
「は、はい……。」

 千尋は神乃木の目を見たまま、じっと考え込む。
 しかし、しばらく経っても、その手は動かなかった。

「あの……すみません。私、本当にこういう事って、詳しくないんで……どうしたらいいか、見当もつかないんです……。」

 はぐれた仔猫のような目で自分を見上げる千尋の頭に、神乃木が大きな手を置く。

「……クッ。仕方ねえ……じゃあ、オレが一から手ほどきしてやるぜ。いいか、コネコちゃん。最初は、ソフトなタッチで少しづつ慣れていくんだ。」
「こう……ですか?」

 千尋が、こわごわと手を動かしてゆく。

「そうだ……悪くねえ。自分の指先で、コイツをどうしてやりたいのか……ソイツを、しっかりイメージするんだ。そう、そんな感じでいい……。初めてにしちゃ、上等だぜ……。」

 始めは未知の世界に戸惑っていた千尋も、神乃木の言葉でようやく緊張を解いたようだった。

「…………。センパイのそんな顔見たの、初めてです……。」

 さらに千尋は、少し悪戯っぽく微笑んで神乃木の顔を見つめる。神乃木は、いつも通りの少し皮肉な微笑でそれに応えた。

「オレだって、そういう気分になることぐらいあるさ。そんなおイタを言うなら……こう、だぜ。」
「あっ!」

 突然神乃木に手を取られて、千尋が軽く悲鳴を上げる。
 そして、自分の目の前にいきなり突き出されたものを見て、千尋は思わず息を呑んだ。

「…………! お、おどかさないで下さいよ……目の前に、いきなりそんな……。」
「どうだ? 結構、立派なモンだろう?」
「は、はい……なんか、思っていたより、ずっと太くて、固くて……。わ、私……自信、ないです……。」

 少し腰の引けている千尋に向かって、神乃木はニヤリと笑って言い放った。

「まだまだだ。本番は、これからだぜ……。」


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